AR(拡張現実)は、周囲の現実世界にデジタル情報を重ね合わせることで、よりインタラクティブで豊かな体験を可能にする技術です。今回は、高品質なAR開発を効率的に行える開発用ツールを10個紹介いたします。1. ARの重要性AR(拡張現実)は、周囲の現実世界にデジタル情報を重ね合わせることで、よりインタラクティブで豊かな体験を可能にするXR技術です。ARはショッピングなどの小売業界やエンターテイメント、教育など幅広い業界・シーンで活用されており、2023年から2030年まで年平均成長率(CAGR)39.8%で市場が成長すると予想されています。(参考)以下、ARの重要性を大きく3つに分けてご紹介します。インタラクティブな体験が可能ARは現実の世界にデジタル情報を追加することで、ユーザーが実世界とデジタルデータとの間で直感的な相互作用を持つことを可能にします。これにより、一方的な情報の提示から、ユーザー自身が情報を探索し体験する、新しい形のインタラクションが生まれます。このようにデジタルとリアルをシームレスに融合できるAR技術の重要性が高まっています。幅広い業界での活用教育、医療、エンターテイメント、小売、不動産など、ARは様々な場面で活用されています。例えば、教育分野では生徒が難しい概念を視覚化し理解しやすくするため、医療分野では手術のシミュレーションや病状の理解を深めるために使われています。新しい技術を導入することで、顧客の体験価値を向上し、他社との差別化もできるため、様々な業界でARの活用事例が増えています。スマートフォンやヘッドセットの進化近年のスマートフォンやヘッドセットの技術進化により、AR体験はますます身近なものになっています。特にスマートフォンはカメラやセンサーの性能向上、ヘッドセットは軽量化や操作性の向上が進み、より高度でリアルなAR体験を可能にしています。スマートフォンでカジュアルに体験できるAR、ヘッドセットやグラスデバイスで本格的な没入感のARなど状況に応じたARの提供が可能で、活用の場が広がり、重要性が高まっています。これらの要素から、AR開発の重要性はますます高まっており、その技術の活用は高いポテンシャルを持っています。本記事では、これからARを活用したい方にとって、どんな技術があるのか、それぞれの技術の特徴や選ぶポイントをご紹介します。2. AR開発用ツールを選ぶ3つのポイントAR開発用ツールを選ぶ際には、複数のポイントを考慮する必要があります。その中でも特に重要なのは「使いやすさ」、「機能性」、そして「コストパフォーマンス」です。使いやすさ: 一番大切なのは、自分自身がAR開発用ツールを使いこなせるかどうかです。使いこなすまでに時間を要するものは、時間やコストがかかってしまいます。使いやすさは、インターフェースの直感性や、ドキュメンテーションの完全性、サポートの利用可能性などの影響を大きく受けます。機能性: AR開発用ツールが提供する機能性について考えます。AR開発では、3Dモデリング、アニメーション、物理エンジン、音声認識、顔認識など、様々な機能が必要となる場合があります。これらの機能を備えたツールを選ぶことで、目的に合ったAR体験を作り出すことができます。コストパフォーマンス: 最後に、AR開発用SDKの価格とその提供する機能とのバランス、つまりコストパフォーマンスを考慮します。無償のツールも多く存在しますが、有償のツールの方が高度な機能を提供していることもあります。そのため、予算と必要な機能を考慮しながら最適なAR開発ツールを選ぶことが重要です。以上の3つのポイントを考慮しながら、自分のプロジェクトに適したAR開発ツールを選ぶことが大切です。3. おすすめAR開発用ツールの紹介ネイティブARネイティブARは、主にモバイルデバイス専用のARアプリの開発に使用されます。デバイスのハードウェアとセンサーに直接アクセスできるため、より没入型でインタラクティブな体験を提供することができます。ARKit公式サイトAppleが提供するiOS向けのAR開発フレームワークです。高精度な顔認識、オブジェクト認識、環境認識といった機能があります。機能モーションキャプチャー、オブジェクトトラッキング、実物体のスキャンと3Dモデル化 など料金プラン無料→「ARKitとは?」(※弊社運営メディアサイト「WebAR Lab」遷移)Google ARCore公式サイトGoogleが開発したAR開発プラットフォームです。AndroidとiOSどちらにも対応しています。ARKitと同様に、環境認識やオブジェクト認識などの機能を提供します。機能マーカーベースAR、マーカーレスAR、ロケーションベースAR など料金プラン無料→「ARCoreとは?」(※弊社運営メディアサイト「WebAR Lab」遷移)SNSベースARSNSベースARは、ソーシャルメディアプラットフォームを使用してARを体験できる技術です。ユーザーは、AR体験を作成してソーシャルメディアに共有したり、AR体験をソーシャルメディアプラットフォームで閲覧することができます。ユーザーが簡単にARを体験し、他の人とAR体験を共有できるため人気の高い技術です。Spark AR Studio公式サイトSpark AR Studioは、Meta社(旧:Facebook社)が提供するARプラットフォームです。Facebook、Instagram、MessengerでARエフェクトを作成、共有するために使用できます。機能顔認識、ハンドトラッキング、人物切り抜き、画像認識、平面認識料金プラン無料Snapchat Lens Studio公式サイトSnapchatが提供するAR開発ツールで、Snapchatのレンズ作成に使用します。機能顔認識、ハンドトラッキング、ボディトラッキング、ペット顔認識料金プラン無料→「【Lens Studio】Snapchat用のARフィルターを作ろう!」(※弊社運営メディアサイト「WebAR Lab」遷移)TikTok Effect House 公式サイト初心者からプロのデザイナー、開発者が対象のTikTok用の本格的なARが制作できるプラットフォームです。機能顔認識、ペット認識、ボディトラッキング料金プラン無料→「誰でも気軽にTikTokのエフェクトが作成できる「Effect House」の運用が開始!実際に体験してみた。」(※弊社運営メディアサイト「WebAR Lab」遷移)WebARWebARとは、Webブラウザ上でARを体験できる技術です。従来はARを体験するのに、専用のアプリをインストールする必要がありましたが、WebARの技術により、スマホやタブレットをかざすだけで手軽にARを体験できるようになりました。WebARについてさらに詳しい情報はこちら8th Wall公式サイトWebARに特化した、リッチなコンテンツが作成できる開発プラットフォームです。機能画像認識AR、平面認識AR、VPS(ロケーションベース)、スカイエフェクト料金プランスタータープラン月額99ドル、プロプラン月額299ドル、エンタープライズプラン月額499ドル→「8th Wallとは?利用例から最近の動向まで解説!」(※弊社運営メディアサイト「WebAR Lab」遷移)AR.js公式サイトWebAR開発を可能にするJavaScriptライブラリです。ウェブブラウザ上でARを実現することが可能です。機能マーカーベースAR、マーカーレスAR、世界トラッキングAR料金プラン無料%3Cblockquote%20class%3D%22twitter-tweet%22%3E%3Cp%20lang%3D%22ja%22%20dir%3D%22ltr%22%3E%3C%2Fp%3E%3Ca%20href%3D%22https%3A%2F%2Ftwitter.com%2FARjsLibrary%2Fstatus%2F1280140186928779264%22%3E%3C%2Fa%3E%3C%2Fblockquote%3E%20%3Cscript%20async%20src%3D%22https%3A%2F%2Fplatform.twitter.com%2Fwidgets.js%22%20charset%3D%22utf-8%22%3E%3C%2Fscript%3E→「WebAR / WebVRの開発ライブラリ一覧【完全保存版】」(※弊社運営メディアサイト「WebAR Lab」遷移)ノーコードARサービスノーコードARサービスとは、AR(拡張現実)コンテンツをコーディングすることなく作成できるサービスです。これらのサービスを使用すると、ユーザーはドラッグアンドドロップで3Dモデル、テキスト、画像などの要素を配置し、それらを相互に接続できます。ノーコードARサービスは、開発経験がなくてもARコンテンツを作成したい企業や個人に最適です。palanAR公式サイト誰でも簡単にWebブラウザ上でWebAR を作成できるノーコード制作ツールです。本メディア運営の株式会社palanが提供しています。機能画像認識、平面認識、マーカーレス、顔認識、フォトフレーム、ボリュメトリック、空認識料金プランフリープラン0円、レギュラープラン月額38,500円、エンタープライズプラン要問い合わせ%3Cblockquote%20class%3D%22twitter-tweet%22%3E%3Cp%20lang%3D%22ja%22%20dir%3D%22ltr%22%3E%3C%2Fp%3E%3Ca%20href%3D%22https%3A%2F%2Ftwitter.com%2Fpalanarwebar%2Fstatus%2F1643565173310132226%22%3E%3C%2Fa%3E%3C%2Fblockquote%3E%20%3Cscript%20async%3D%22%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fplatform.twitter.com%2Fwidgets.js%22%20charset%3D%22utf-8%22%3E%3C%2Fscript%3E→「ノーコードでWebARを作成できる「palanAR」とは?」(※弊社運営メディアサイト「WebAR Lab」遷移)Zapworks公式サイト英国発のスタートアップ、Zapper社が提供する、AR、VR、MRのコンテンツを作成できる開発プラットフォームです。2020年にはSDK(ソフトウェア開発キット)としての利用も可能になりました。機能ワールドトラッキング、フェイストラッキング、イメージトラッキング料金プランスタータープラン月額95ドル、プロプラン月額535ドル(スターター、プロ共に14日間のトライアルあり)、エンタープライズプラン要相談MywebAR公式サイト米国発のDEVAR社が提供する、WebARコンテンツの作成をノーコードで行えるプラットフォームです。機能平面認識、マーカーレス、画像認識、曲面認識、顔認識料金プランフリープラン(非商用のみ)0円、プロプラン月額25ドル、アルティメットプラン月額250ドル(プロ、アルティメット共に14日間のトライアルあり)、エンタープライズプラン要お問合せまとめ以上、おすすめのAR開発用ツール10選の紹介でした。開発環境やスキル、目的によって最適なツールは変わるので、ぜひ今回紹介したツールを比較しながら何を利用するか検討してみてください。また、palanAR studioでは、2017年からXR分野で開発を行ってきたプロのチームによる、AR・WebAR・アプリAR・グラスARの制作・開発を専門に行っています。これまで180社以上のARを開発した知識や経験を活かし、スピード感のある開発が可能です。■ ARを活用した企画をしたい■ ARの開発企業を探している■ 各業界ごとのAR事例を知りたい■ 開発にかかる費用やフローが気になるという企業担当の方は、こちらまでご連絡ください。